~中国宋代の徐大昇の子平推命~
はじめに
徐大昇の『子平三命通変』は、中国の歴史の舞台に初めて登場した子平推命の原初の原典であり、中国唐代から宋代の文化的伝統を背景に完成した究極の「子平術」と呼ばれる運命学を書き著したものである。中巻の『百章歌』を始めとする唐宋の詩賦で書かれた『歌訣』には当時の運命的世界観がありありと映し出されており、これを以ってして、本当の中国の子平推命の根源に触れることができる。現代人である我々は、まだ運命という本質に本当の意味で向き合おうとしていなかった。古代中国人は、子平を通じて我々が本来潜在的に持っている運命的可能性を開示して多様な運命のありようを明らかにしようとしている。現代においてこの徐大昇の子平を説くことは、我々の未来に大きな夢を託すことになり、現実を強く生きる知恵と勇気を与えることに他ならない。
2008年 立秋 阿藤 大昇
『子平三命通変三巻』の構成 上巻 注定真論、喜忌編、継善編
中巻 歌訣
下巻 十八格局